
「耳で聴くハザードマップ」
視覚障がい者は"見えない"ため、災害が起こる前の事前の備えができません。 生命を守る情報が取得できていない状態の人が多くいます。
ハザードマップで
周辺地域の災害リス
が把握できない

最寄りの避難場所がどこにあるのかが分からず、
いざという時に逃げられない

自治体のホームページ
やアプリから緊急情報
が得られない

「ハザードマップの内容を知りたい」「災害に備えたい」
そんな視覚障がい者からの多くの声を受けて、 「耳で聴くハザードマップ」が生まれました。


① Uni-Voice Blindアプリ
を起動します。

② 赤い現在地アイコン
をタップします。

③ ハザードマップボタン
をタップします。

④ ハザードマップ画面
が表示されます。
※ハザードマップは現在自治体が利用契約を行っているエリアのみ閲覧することができます(④の画面)。
ハザードマップを閲覧したい場合は、③で検索欄に導入自治体の住所を検索してください。
確実に防災情報を届けるための工夫

01
アプリ1つに防災情報が集約いつでも、どこにいてもすぐ確認できて安心
耳で聴くハザードマップはスマホアプリ 「Uni-Voice Blind」のコンテンツ。
ハザードマップも気象情報もアプリを開くだけですぐに確認することができます。 紙のハザードマップだと色分けが分からなかったり、Webサイトにアクセスしづらい悩みを持つ視覚障がい者でも簡単に操作することができます。
02
ハザードマップや避難場所の データは国土地理院のオープンデータを使用
耳で聴くハザードマップで表示・読み上げするテキストのデータは国土地理院のオープンデータを基に作成。警報・注意報などのデータは気象庁から取得しているため、ユーザーは正確な情報を得ることが出来ます。


03
視覚障がい当事者の声を反映して開発
企画・設計・試作品のテストに おける全ての段階において、日本視覚障がい情報普及支援協会(JAVIS)のメンバーが携わっています。 "視覚障がい者 " と一言にいっても、見え方は様々。あらゆる方々が使用しやすいようにテストを重ねました。
04
点字ディスプレイを介して盲ろう者でも使用可能
Uni-Voice Blind はスクリーンリーダーに完全準拠。そのため盲ろうの方(目と耳両方に障害がある方) でも点字ディスプレイを介して操作と情報取得が可能です。一般的なWebサイトやアプリは点字ディスプレイに未対応で防災情報が取得できていなかった方達にも大切な情報を届けることが出来ます。


多言語にも対応 在留外国人やインバウンドの方たちにもハザードマップが提供可能
ハザードマップの機能はそのままに、現在地、周辺等のリスク情報のテキスト表示及び音声読み上げを多言語化しました。対応言語は5言語 (英語、中国語 [簡体・繁体]、韓国語、ベトナム語)。 ※オプション機能
導入自治体
※契約する自治体の単位は、都道府県・政令指定都市となります。
東京都23区含む全域 青森県 秋田県 富山県 千葉県 鳥取県 熊本県
千葉市 福岡市 熊本市 神戸市
東京都港区 神戸市
詳しい特長

スクリーンリーダー完全準拠
視覚障がい者のうち、全盲の方は 「スクリーンリーダー」というスマホの読み上げ機能を使ってスマホを操作します。ただし、正確に読み上げるためには画像やボタンの代替文言の付与や読み上げの順序についての設定がシステム側で必要です。Uni-Voice Blindはこの対応を徹底して行っているため、全盲の人でも慣れれば スクリーンリーダーを使って一人で使いこなすことができます。Androidの場合は 「TalkBack」、 iOSの場合は 「VoiceOver」の名称で端末に標準搭載されている機能です。

洪水 ・津波・高潮・土砂災害のリスク情報を音声で提供
すべてのリスク情報をテキスト表示と音声読み上げで提供します。テキストはピンチアウトで拡大することができるので、小さい文字が読み辛い方へのアクセシビリティも配慮しております。
※国土地理院のオープンデータを使用

最寄りの指定緊急避難場所を表示、誘導
最寄りの指定緊急避難場所を一覧で表示し、その地点までの方向と距離が確認できます。誘導の際に表示されるインジケーターの効果音と振動、音声で避難場所の確認が直感的にできます。

現在地とその周辺のリスク情報を提供
GPSで位置情報を特定するため、面倒な住所入力は不要。すぐに現在地と周辺のリスク情報を知ることができます。周辺の半径は100m~3kmの間で変更が可能。住所も検索欄 現在地以外も調べることができるため、幅広く情報を得ることができます。

警報や注意報、 避難情報をリアルタイムで表示
警報や注意報などの気象情報や避難情報をリアルタイムに音声で聴くことができます。 自分のいる地点の状況をすぐに知ることができるため、 自助に役立てることができます。
※気象庁のオープンデータを使用

自治体の防災情報や避難所情報も同期 ※オプション
災害発生時にはテレビやラジオで情報を得ることができますが、自治体からの情報をピンポイントで知りたい場合、 自治体のWebサイトにアクセスする必要があります。しかし、通常のWebサイトは視覚障がい者にとってはアクセスしづらく、命に関わる情報も 容易に取得することができません。そこで視覚障がい者のユーザビリティに配慮した「耳で聴くWebサイト」に自治体の防災Webサイト等を同期し、 プッシュ通知して音声読上げ形式で提供することで、情報が伝わりにくい視覚障がい者に伝えることができます。
「耳で聴くハザードマップ」を利用した当事者の声

弱視のHさん

情報が整理されていて、画面も分かりやすいです。
防災情報を扱うウェブサイトやアプリは他にもありますが、
これが一番使いやすいんじゃないかと思います。

全盲のNさん

災害が起きるとすごく不安だし、どうしていいか分からなくなると
思うので、情報が一つにまとまっているこのアプリがあると心強い。
今いる場所にどんな注意報や警報が出てるのかもすぐに確認できるのも良い。

弱視のHさん

自分の近くにある避難場所も教えてくれるので、慣れない土地に
行ったときも安心。
避難場所がある方向まで進んで、近くにいる人に画面を見せたり
したら自力でもたどり着くことが出来そうです。

弱視のKさん

昨年、ラジオから流れてきたのは「東日本大震災で亡くなった障害者の死亡率は、住民全体の死亡率の2.5倍と言われています」という事実です。このことに私は驚愕とともに大きな恐怖を感じました。
災害に備え事前学習をしたくも、私の視力ではもう紙媒体のハザードマップを読むことが出来ません。また色覚異常により、地図面の色分けによる災害リスク情報の表記は認識ができない点もあり、この色覚異常は、多くの弱視が抱える問題でもあります。
これでは全く情報が得られないまま、災害時のことを思うと「障害者死亡率2.5倍」という現実が脳裏を過り、胸を締め付けられる思いです。
そんな時に知ったのがこの『耳で聴くハザードマップ』です。現在地の災害リスク情報を音声で聴けること、最寄りの避難場所へのルートも音声と方向を示す効果音で誘導してくれます。
これによって地図面の問題も解決され、視覚障害者が自ら事前学習できる環境を提供していただけるのは、「障害者=全面的な支援」が配慮と言われることもありますが、本当の配慮とは
このように「障害者=自立できる環境」を整えることであると私は思います。
「耳で聴くハザードマップ」によって、命を守るための5分、10分早めの行動に結びつく事前学習ができたことは、心にあった恐怖を払拭できました。
こういった精神的な面からも、この「耳で聴くハザードマップ」は視覚障害者にとって、とても有益なものであると思います。
耳で聴くハザードマップ関連ニュース
2025年3月19日 耳で聴くハザードマップが総務省『情報アクセシビリティ好事例2024』に選定されました。
2024年7月30日 石川県ラジオかなざわにて耳で聴くハザードマップが紹介されました。
ラジオかなざわ放送音源はこちら
2024年6月7日 熊本放送「こんばんは熊本市」にて耳で聴くハザードマップが紹介されました。
こんばんは熊本市放送動画はこちら
2024年5月22日 秋田テレビにて耳で聴くハザードマップが紹介されました。
秋田テレビ放送動画はこちら