Uni-Voice Blindアプリ操作説明会原稿
〈目次〉
全体で60分の説明会を基本とした、各パートの時間配分も併せて記載しています。
〈事前準備〉
①操作説明の際は、スマホをプロジェクターに繋ぎ、スクリーンに画面を映しながら解説します。説明会の前にスクリーンに映るか、動作確認してください。
②説明の前にスマホのスクリーンリーダーの読み上げ速度を中間の50%にし、アプリの自動読み上げ速度も中間の100%に設定しておくことをおすすめします。
③操作説明会は参加者の方と一緒に操作練習をするのではなく、基本はメイン講師が講話する形式とします。
説明に入る前に必ずその旨を参加者の方にお伝えし、事前にアプリをインストールしていて一緒に操作をしたい方には、「イヤホンを装着した上で、解説を聞きながら操作をお願いします。」とお声掛けしてください。
注:操作説明会では、OSの設定やアプリのインストールのサポートなどは対象としていません。
〈本文〉
本日は、耳で聴くハザードマップを含めたUni-Voice Blindアプリの操作説明をさせていただきます。本日の説明の流れです。
1.音声コードの読み取りとアプリトップ画面
2.お知らせ一覧
3.耳で聴くWebサイト
4.耳で聴くハザードマップ
こちらの流れでお話させていただきます。
音声コードを読み取るためのアプリは、Uni-VoiceとUni-Voice Blindアプリのふたつがあります。
Uni-Voiceアプリは一般向けとして、晴眼者が視覚的に見やすいデザイン設計をしており、Uni-Voice Blindアプリは視覚障害者向けとして、スクリーンリーダー(音声読み上げ機能)に完全対応し、当事者がより使いやすい設計と工夫がされています。
どちらも無料でインストールでき、搭載機能も同じです。これらのアプリは特定非営利活動法人 日本視覚障がい情報普及支援協会が企画・監修し、Uni-Voice事業企画が開発・運用しています。
今回は、そのUni-Voice BlindアプリをiOSのスクリーンリーダー(音声読み上げ機能)であるボイスオーバーを使いながらご説明します。
1. 音声コードの読み取りとアプリトップ画面
それでは、まず初めに「音声コードの読み取りとアプリトップ画面」についてです。
Uni-Voice Blindアプリのアイコンをダブルタップして、アプリを開きます。開くとすぐ初めの画面が音声コードの読み取り画面となります。
音声コードの読み取りをしてみましょう。半円の切り欠きを頼りにスマホのカメラを音声コードにかざします。この時、読み取りのコツとして、カメラを音声コードに最も近づけてから徐々に離していくと読み取りやすいです。
[デモンストレーションする]
このように、書いてある内容を音声で聴くことができます。
読み取った内容は、メールで転送することも可能です。
画面に表示されているテキストは、2本指で拡大縮小(ピンチアウト)することができ、弱視の方も見やすい文字の大きさに調整できます。
また、ハイパーリンクという機能によって、読み取った内容の中に電話番号やメールアドレス、URLがある場合、その箇所にフォーカスを当ててダブルタップすると、直接電話を掛けたりメールの送信、URLのページを開くことができます。
(b) アプリトップ画面
続いてアプリトップ画面のアイコンの説明です。
画面上部にある「音声コードのスキャン画面です」の見出しからスタートし、右にスワイプしていきます。
・ヘルプボタンは、現在の画面についての説明が音声で聴けます。
・メニューボタンは、アプリ内の設定やアプリの使い方が確認できます。
・ファイル一覧は、スキャンした音声コードの文章がこの場所に自動で保存され、後で見返すことができます。
・お知らせ一覧は、アプリに届くプッシュ通知がこの場所に自動で保存されます。
・耳で聴くWebサイトは、既存のWebサイトを音声読み上げ形式で提供する取り組みです。
・耳で聴くハザードマップ〈ラベル文言聴かせる〉
このように、現在地や周辺地域の災害リスク情報を音声読み上げ形式で提供する取り組みです。こちらが本日の本題として、後ほど詳しくご紹介します。
・目的地へのコンパス〈ラベル文言を聴かせる〉
目的地がどちらの方向なのかを音声・効果音・振動で教えてくれる便利な機能です。
・照明オンオフは、オンにするとスマホのライトが点灯し、コードを読み取るときの明るさをサポートします。
補足:音声コードを読み取る際は、ある程度の明るさが必要です。全盲の方で部屋を真っ暗にして生活されていたり、手帳型のスマホカバーでカメラをふさいでしまっていると読み取れないため、ご注意ください。
・ピーピー音オンオフは、音声コードを読み取る際のピーピーと鳴るアシスト音のオンオフの切り替えができます。
以上がトップ画面のアイコン説明となります。
このように、アイコン一つ一つにスクリーンリーダーで操作できるよう、ラベル文言をきちんと付与しています。
一般的なアプリでは、そのほとんどがこのラベル文言が整備されていないため、スクリーンリーダーで操作することができない現状があります。
また、「照明をオンにする、現在はオフです。」というように、当事者が取得できない現在の状況を伝える配慮も取り入れています。
ではここから、お知らせ一覧、耳で聴くWebサイト、耳で聴くハザードマップについて詳しく解説していきます。
2. お知らせ一覧
お知らせ一覧は、自身が受けたプッシュ通知がこの場所に自動で保存されます。
[デモンストレーションする]
補足:世田谷区では、世田谷区視力障害者協会が世田谷区からの受託事業として、協会からのお知らせや交通情報といったプッシュ通知を当事者自らが発信しています。このように、視覚障害者の就労支援へ繋げる活動もしています。
3. 耳で聴くWebサイト
次に、耳で聴くWebサイトについてご説明します。
通常のWebサイトは視覚障害者にとって使いづらく、日頃から以下のような悩みがあります。
「PDFはスクリーンリーダーで読み上げず、何が書いてあるか分からない」
「知りたい情報にすぐに辿りつけない」
「文字が小さかったりコントラストがはっきりせず、字を読むことが難しい」
そんな悩みを解決すべく開発されたのが、この耳で聴くWebサイトです。既存のWebサイトを耳で聴いてわかるように音声読み上げ形式で提供しています。
[デモンストレーションする:以下のコンテンツに掲載されているお知らせや記事を自動音声読み上げで再生し聴かせる]
・令和6年能登半島地震
・避難情報一覧
・TBSニュース
ポイント:
・能登半島地震では、PDFで掲載される災害に関するお知らせがスクリーンリーダーに対応していないことを受け、当事者にも情報を届けられるよう自動音声読み上げ形式での提供を開始しました。
・全国避難情報一覧は、全国の避難情報を確認でき、災害の際に活用いただけます。
・TBSニュースは、他のニュースサイトにあるような広告がないため。快適に閲覧いただけます。また、Uni-Voice Blindアプリは点字ディスプレイでの操作・点字での表示も可能で、東京都盲ろう者協会での検証では「盲ろう者もニュースを自身で取得できとても良い」と高い評価をいただきました。
4. 耳で聴くハザードマップ
注:説明の前に、ハザードマップを読み上げる自動再生の設定をオンにし、周辺範囲を100メートルにしておきます。
ここから本日の本題、耳で聴くハザードマップについてご説明します。
これまで紙媒体やWebのハザードマップでは、リスク情報が地図上に色分けで表示されていたり、避難場所等が小さな文字で表記されているなど、視覚障害者が自身で情報を取得するには困難な面がありました。
その課題を解決すべく開発されたのがこの耳で聴くハザードマップです。現在地や周辺地域の災害リスク情報を音声読み上げ形式で提供します。
(a)気象情報
「現在地の情報やハザードマップの画面へ移動、ボタン」をダブルタップすると、まず開くのが気象情報の画面です。
この画面では気象庁のオープンデータを元に、現在地や指定した地域の天気予報、警報注意報、避難情報を音声で取得できます。
例えばこの画面に「警戒レベル3、高齢者等避難」の表示がでた場合、視覚障害者も含まれるので避難が必要となります。
(b) ハザードマップ画面
それでは、現在地の災害リスク情報を音声で聴いてみましょう。「この場所のハザードマップ画面を表示する、ボタン」をダブルタップします。
すると自動音声で読み上げられるのでお聴きください。
[デモンストレーションする:洪水の災害リスク情報を一通り流す]
このように、現在地の浸水する深さや水がはけるまでの時間、最寄りの避難場所などを音声で聴くことができます。
取得できるリスクは、洪水の他に土砂災害、高潮、津波の情報も聴くことができます。
(c)周辺地域の災害リスク情報
現在地の災害リスク情報と併せ、周辺の災害リスク情報について知ることも大切です。例えば、現在地にはリスクがない場合でも、周辺地域にはリスクの可能性があります。
「ハザードマップ画面で読み上げる周辺範囲の半径の設定です」のボタンをダブルタップして、半径を1キロに設定してみます。
[デモンストレーションする]
このように、周辺では何%のリスクがあるのかを取得できるほか、「ここから最も近いリスクのある方向」も知ることができます。
この“どちらの方向にリスクがあるのか”を事前に学習しておくことがとても大切であり、実際の災害時に危険な方向へ行かないよう、速やかな避難行動へと繋がります。
(d)避難場所
次に避難場所の確認の仕方です。
スクリーンリーダーで、洪水の災害リスク情報を右スワイプでフォーカスを移動しながら「以上です」まで聴き、その次の項目にある「この場所から半径5キロメートル以内にある洪水に対応した避難場所一覧を表示します」のボタンをダブルタップします。
避難場所のナビゲーション画面では、音声・振動・効果音で避難場所まで誘導します。こちらも災害発生時ではなく、事前に避難場所へのルートを知っておくことが大切です。
(e)地域のお知らせ
ハザードマップ画面から1つ前の気象情報画面に戻り、「この場所のハザードマップを表示する」の右にある「この場所の地域のお知らせを表示する」をダブルタップします。
地域のお知らせ画面では、全国の自治体のホームページに掲載される内容を音声読み上げ形式で聴くことができます。災害時の避難所開設のお知らせ、配給や入浴など、通常のWebサイトでは当事者が取得できない情報もすべて音声で取得できます。
この地域のお知らせ画面と気象情報画面は、常に全国すべての自治体を閲覧できるので、外出先や旅行先の知らない土地での情報取得にもご活用いただけます。
最後に補足として、本日ご紹介したコンテンツは、Blindアプリを起動する際、アプリアイコンにフォーカスを当てた状態でボイスオーバーではトリプルタップ、Androidのトークバックではダブルタップで2タップ目を長押しすると、アプリ内の各コンテンツへ飛べるショートカットメニューが開き、そこからコンテンツを選択することもできますので併せてご活用ください。
以上で、Uni-Voice Blindアプリの操作説明となります。
より詳しい使い方はUni-Voice事業企画のホームページに掲載していますのでご覧ください。
本日はご清聴ありがとうございました。